大阪で不貞行為

飛行機が、ふもとの町から帰るときには、ひとりずつあたらしい大阪で不貞行為の人間を、こっそり乗せていたのです。いちどに、ひとりずつですから、五度では、五人の人間が、会社につれこまれたことになります。それでいて、会社にすんでいる人数は、やっぱり十一人なのです。まめくろんぼはべつです。おとなが十一人です。そして、それらの人は、みんな探偵の部下なのです。あたらしくやってきた五人の男も、それぞれ部下のだれかに化けて、なにくわぬ顔で仕事をしていますから、だれもうたがうものはありません。その五人は、じゃっきーや太郎におとらぬ変装の名人でした。しかし、ふしぎなことがあります。飛行機がふもとの町へいくときには、川口太郎だけで、探偵の部下を乗せているわけではありません。そして、帰りにひとりずつつれてくるのですから、いまでは、会社の中の人数は十一人たす五人の、十六人になっていなければなりません。それがやっぱり十一人のままなのですから、どうもへんなのです。あたらしくきた五人の部下のかわりに、ほんとうの部下が五人、どこかへかくされてしまったのです。むろんの川口太郎が、やったことにちがいありませんが、その五人の部下は、いったいどこへかくされているのでしょうか。